先週(水)は、社長と一緒に現場へ。ここは2年前に基礎工事をしていたころに見学に来た場所ですが、基礎工事と組立工事では雰囲気が違うので、違う場所に来た感じがしました。
新しい鉄塔にすっぽり包まれた古い鉄塔。太くて頑丈な主柱になりました。
さて、ここで問題です。
「鉄塔の耐用年数」はどれくらいでしょう?
答えは 50年
※国税庁HP 耐用年数の適用等に関する取扱通達の付表
付表4:電気業の構築物(総合償却資産であるものに限る。)の細目と個別耐用年数より
耐用年数が経過してしまった鉄塔は全国に約3万基あります。全国にある鉄塔は約24万基あるので、このうち8分の1は建替え工事の対象となっています。
そして、全国にある送電線の長さは約9万km。これは地球を2周するほどの長さです。ちなみに送電線の耐用年数は40年ですが、傷つくこともあるので40年ももたないこともあります。
そして、送電線工事の技術員(施工管理をする元請け会社の社員数)が全国に約3,800人、鉄塔の組立工事や架線工事をする高所作業員は全国に約5,500人います(2016年10月現在/一般社団法人 送電線建設技術研究会調べ)。
鉄塔 約43基
送電線 約16km
これは作業員1人が守らなければならないインフラです。
その作業員も高齢化しつつあり、送電線業界では技術の継承、新規技術者の育成が大きな課題となっています。
大変な仕事ですが、その分、鉄塔が完成した時の達成感は大きいそうです。
「自分で自分を褒めたくなる瞬間だよ」
新しい鉄塔を観て、社長がつぶやきました。
青空と紅葉しつつある山を背景にした新鉄塔は輝きを増し、それを眺める社長の表情もいつもより輝いて見えました。